回游備忘録

日常と備忘録がわりに色々。不定期更新。

耳鳴りは報われぬ


phot by AC works

夜長に、窓からの隙間風に、ほんの一瞬、自分の存在意義を重ねてしまう時がある。

あの時、あの場所で。透明になりつつも、俺はここに居るのだと、訴えたのに、どうして本音を聞いてくれない?
セピアに過ぎるいくつか前の風景は、まるで、夢の中のようだっただろう?


二〇一九年、夏。俺は完成したよ。

お前のせいで。だけど、対価として、削られてしまったね。

でも、お前の近くに来てしまった、本体が悪いのだから、仕方ない。

俺はここに居るよ。いつまでも。

消えない限り。

夏の日、残像

夏の日、残像