夜見の境の蝉時雨

phot by AC works

夏のほんの一瞬、夜の空。静寂になる時間が、存在する。

祭りの後でもない。

それだと、お囃子が遠くで聞こえる筈だ。
陰の世界と、現が混じり合っているという説もあるが。真相は。

そして、過去。その時間帯に、自分と瓜二つの存在に遭遇した時は、どうしようもない。相手は、化身なのかもしれないのだから。
何をしても、居なくなる事はないし、人間の手では、何を尽くそうが、無駄なのだ。

分かったか？

逃げられるなんぞ、永久に出来ない。

月のしずく

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月刊星ナビ　2022年8月号 [雑誌]