回游備忘録

日常と備忘録がわりに色々。不定期更新。

他人事(243話感想中編)

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今他所様の感想と考察で思い出したんだが、「美化していない?」のコマで変更点は「鶴見中尉」から「みんな」に変わっていた。つまり大勢がって意味になったな。ウン

今回は前編の最後から、1ページ使って宇佐美が子供みたいにベッドをギシギシダンダンさせながら「鶴見中尉殿の何が不満だ?」。

そして、宇佐美が尾形に問う。「まさかあのことか?」と。

あの事とは、俺が…じゃねえ尾形が、実父である花沢幸次郎を偽装自殺にして、殺害した時間に遡る。

まあ、例の場面の馬車に宇佐美が居たわけだ。

つまりだ、宇佐美は鶴見中尉との会話を聞いていたんだが。

その後、鶴見中尉が去った後に、宇佐美が尾形に話しかける。


「みんなが残された尾形を担ぐだろう」って…
お前、第七師団長になるのが目的で花沢閣下殺しを引き受けたの?

いや、最後にいろいろ話したかったから。

ここの第七師団長に~の箇所、ファンブックで鯉登との関係で、士官学校云々第二版で変更されていた情報を見るに、変わるかと思いきや全く変更されていない。
一体どういう意図なのか。


次、師団での力があがれば、鶴見中尉殿が愛してくれると期待しているんじゃないだろーな?

……。

宇佐美は鶴見中尉を愛し過ぎている。
心酔というより、もうベロンベロンなくらいだな。

俺にはどーでもいい。ウン。
宇佐美時重が欲しているものと尾形が欲するものにすれ違いがある。

ただ、宇佐美は鶴見中尉のシンの臓に執着し過ぎなんだよ。俺は興味ないから。

で、最後に

「満鉄」の件を調べてみろ。と。

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満鉄…つまり南満州鉄道の事だ。

南満州鉄道
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%25E5%258D%2597%25E6%25BA%2580%25E5%25B7%259E%25E9%2589%2584%25E9%2581%2593

あと例の満鉄(冥界のかっこいいきかんしゃ)
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宇佐美曰く、鶴見中尉殿は花沢中将が邪魔だっただけである、と。

そこら辺の詳細は21巻読了済みの読者なら把握しているだろうが、210話で尾形から「満鉄」の話を聞いた鯉登少尉殿が解説してくれている。
因みに、21巻はアプリで25日まで無料だから復習するなら今だぜ。

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と、まあ、なんだかんだ宇佐美が尾形に「誰も愛してくれないから不貞腐れて、鶴見中尉殿に逆恨みしてるんだろう!」などと、グチグチ言うわけだ。

百回くらいちげーよ。と言いたい。


はは、宇佐美も可哀想な奴だ。

「弁えろよ!!僕たちは鶴見中尉殿の『駒』なんだぞ」

続いて、宇佐美は月島軍曹を見習え!!あの人は自分が『駒』だということをよく分かっている。
ただ、月島軍曹に嫉妬しないのは、本当の鶴見中尉を理解していないからだ、と叫ぶ。



……時は遡り、奉天へ。


鶴見中尉に「良かったですよ。最高でした♪」と満面の笑みで話しかける宇佐美。

鶴見は「何の事だ?」ととぼけたふりか、本当に分からないのかはしらんが、言う。

次ページ、そう。履修済読者なら思い出したかな。
15巻のあの場面だ。

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15巻より
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25巻より

この場面を、宇佐美は「みんなに聞こえるように言っていたでしょう?」と。
つまり、この大きな加筆(書き下ろし)によって、今までよりも、宇佐美の思考がまた一変したわけだ。

宇佐美時重自身も、鶴見劇場とやらを把握しているし、宇佐美自身も自分は『駒』だと自覚はしている。
それを踏まえて、己も月島のように最高の『駒』として使われたいなんてほざいてるのだ。
一方、鶴見中尉は「私は部下を『駒』だなどとは思っていない」と言う。
それなのに、宇佐美は知った口で、「はいはい…」と流し、しかも鶴見中尉に「戦友だ」と言われたら吹き出しちゃうかもなんて言っている。

宇佐美、お前は本当に可哀想な奴だな。

宇佐美も尾形も月島と勇作と鯉登のボンボンと同じ『駒』だと。
いっちょ前に鶴見中尉にたてつくな、と。

次の変更点は、それに対しての尾形の煽り。

「その陳腐な妄想に付き合うとすれば、宇佐美は『駒』でも、一番安い農民出身の『駒』だな」

追加点は色文字の部分。本誌では、出自についての煽りが無かったのだが、どうやら追加されてしまった。

俺には俺のプライドがあるのでね。

そういうお気持ちの代弁をしようか。尾形も宇佐美と同等に扱われたくはなかったのだろう。
ただ、農民出身と出自煽りとなると、後程サッポロビール編のやりとりの辻褄が合う事になったわけ、だよな。
本誌だけなら、宇佐美は出自差別のヤな奴のイメージがついたが、コミックスでは尾形自身も「血に高貴もクソも」一番気にしている男という像が明確化した。




それにより、ついに宇佐美は逆上。剣で無抵抗そうな俺を刺そうとする。
まあ、結末どうなったか、俺はオマルで反撃した。面白いか?笑えよ。
俺も笑う。思い出すたびニヤニヤしちまうぜ。でもな、あいつは一度リミッターが外れたら恐ろしい奴なのは、俺が誰よりも分かっている。
偶然オマルがあって良かった。
はは、俺は運にも恵まれているわけなんだな。

生かされている。

それには理由がある。

杉元だって、そうだ。まだまだ死ぬわけにはいかん。


そういえば、シルバーカムイというパラレルパロディがあるが、ま、キロランケも居るからあり得ない未来だとしても、一部はあり得る真の未来である事を願いたい。



……ん?何で俺が願っているんだ???

というわけで、締めの後編に続け。


Swan

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